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遺伝子技術について思うこと

遺伝子技術を利用した商売

前回の記事に対するコメントで

今度の記事、やはり「毒素」という言葉がガツンと来ます。BTに関する以前の記事も読ませていただきましたが、「人間の消化器官は酸性だから無害」って、問題は本当にそれだけなんでしょうか?
BT、あるいは遺伝子組み換え作物一般のもたらす具体的な害の可能性について齋藤さんのお考えになっていることがありましたら、ぜひお聞かせ願えませんでしょうか。よろしくお願いいたします。

 

というものが届きました。

 

コメントの返答だけではもったいないので、

ひとつのお話として返答します。

 


 

少ない期間ながらも

多少は生化学研究を行っていたときの感覚では

 

毒素という言葉を耳にしたとき、

どのような生物の

どのような器官

をターゲットにしているか?

 

ということを気にします。

 

 

今回のBtに関して言えば、

昆虫( 特に鱗翅目≒チョウやガ )の消化器官をターゲットとし、

それが人間の消化器官と構造が異なる

という風に認識してしまいます。

 

このような情報だと、

BTは毒素であるが、

鱗翅目には毒素であって、

人間( 哺乳類 )にとっては無害である

と結論付けます。

 

 

だから、

人が遺伝子組み換えを食べることに関しては問題ない

と考えています。

 


 

遺伝子組み換えについて

一般的に言われている害として、

 

Btの特徴を持ったタネが

圃場以外の場所で発芽したとき、


自然界でもチョウやガの幼虫が死んでいく

という風に言われています。

 

 

私の考えでは、

その心配もないのでは?

と考えています。

 

 

今年、

ハクサイがBtに似た特徴を得た!

と記載した。

ミイラ化という怪事件


虫に食害され続けたら、

自己防衛としてこのような能力を発現させる。

 

 

自然現象としてありうることは

さほど問題じゃないでしょう!

 

 

次に

作物の遺伝子の中に毒素を合成する遺伝子を入れちゃったじゃん!

という意見も出ると思う。

美しい菜の花畑に潜む遺伝子組み換え品種交雑で2代目も出現 SAFETY JAPAN

( ↑これは除草剤耐性の話 )

 

これに対しても

 

以前、

遺伝子量の大きいものは成長が遅い!

と記載した。

にんじんとだいこん、そして生産者と…

 

前の記事では

ニンジンとダイコンという異種での比較をしたが、

同種でも同じことが言える。

 

 

つまりは、

Btを搭載した植物が外に出たとしても、

 

最初は食害する虫がたくさんいるけど、

 

いずれはBtに駆逐されていく。

 

 

残ったBtは

野生にいる同種より

成長するスピードが遅いため、

 

いずれは、

野生の同種に生育環境をとられ、

Bt搭載は消えていく。

( またはうまく遺伝しない )

 

そして、

またムシは増えていく。

 

というような流れになっていくと考えています。

 

 

考えとしては

遺伝子組み換えが出ようが出まいが、

いろんなことにあんまり影響がないのでは?

と考えています。

 

 

追記

私は一度は分子育種( 遺伝子組み換え )を専門とした身

 

遺伝子組み換えについては反対ではありません。

 

だからといって、

肯定する気もありません。

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コメント

  • ふるしょう遺伝子組換え作物が外に出たとき、食害に強いというその性質のため野生の同種に勝ってしまう、生存競争に生き残ってしまう可能性は考えられない?

    まあもとが生き物の遺伝子だから、それはそれで新しい生態系ができるだけなんだろうけど。
    2008年12月01日 15:52
  • 齋藤 毅>生存競争に生き残ってしまう可能性は考えられない?

    考えられますが、
    圧倒的に特徴の違う外来種ではないので、
    完全に野生種の同種を駆逐するほどの力なんてないのでは?
    というイメージがあります。

    >( またはうまく遺伝しない )←本文中

    たとえ勝ったとしても
    その子孫たちにうまく遺伝が継承するとは思えないんです。

    大腸菌は抗生物質耐性を得た後、
    抗生物質を除くとその遺伝子を捨てるという。


    前回のF1の話にもありましたが、
    育種家が次の代、その次の代へと形質が遺伝していくように設計するとは到底思えず、

    何代か交配を重ねていくと、
    確率論的にその特徴をなくしていく。

    そのような現象が起こると思います。
    2008年12月01日 17:00
  • ずしおーBTおよび遺伝子組み換え作物の件、ご丁寧に回答いただきありがとうございます。とても興味深いお話です。

    なるほど、遺伝形質を維持するためには、それなりに手をかけてやらなくちゃいけないということですね。しかも自然界に出ても、ニュータイプは最終的には野生種に駆逐されてしまうだろうと。

    しかし食べるか食べないかと言われると、やっぱり抵抗を感じてしまいます。これはもう、こちらの選択の問題ですね。

    短期的には、農薬の方がよっぽど実害が大きそうですが…。

    遺伝子組み換えに反対する気もないが「肯定する気もありません」と齋藤さんがおっしゃるのは、もっと良い農法があるということをおっしゃってるわけですよね。そのあたり、今後のこちらのブログの展開をまた楽しみにしております。
    2008年12月02日 01:19
  • 齋藤 毅>やっぱり抵抗を感じてしまいます。

    抵抗を感じるのは当然のことだと思います。

    抵抗があるならば、
    食べないに越したことがないと考えています。


    農学の視点から見て
    危険なものに順位を付けるとしたら、

    1.生物が合成する毒物
    2.食品添加物
    3.化学農薬
    4.遺伝子組み換え
    5.F1の利用
    という話がありました。

    遺伝子組み換えを考える前に
    農薬や添加物の危険性について考えるべきでしょう。


    >もっと良い農法があるということをおっしゃってるわけですよね。

    そういう農法があれば良いな!
    とは思っていますが。
    2008年12月02日 12:09

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