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講演( レジュメ )
ある日、机にサツマイモを置いきました。
翌日、
机の前に立つと前日置いたサツマイモがなくなっているのです。
そう、
京都にまつわる八不思議の八番目
「サツマイモ消滅の怪異」
って言っても、
消えた原因はわかるんだけどね!
ネズミがサツマイモを運ぼうとしたらしい。
しかし、
臆病者のやつは
途中でサツマイモ運びをあきらめやがった!
だから、
サツマイモは冷蔵庫の横の隙間にありましたよ!
そう、
チキンややつらはちょっとでも無理だと思ったら、
運ぶのをあきらめ、
すぐに逃げられるように
食べ物にあまり執着せず、
ちょっとかじったら新しい餌探し。
新たな餌を見つけたら、
ちょっとかじって新しい餌探し。
そう!
やつらは食べ物を粗末にするのです!
(という仮説論文が数年前にあった)
食べ物を粗末にすることで、
その後虫がたかりやすくなり、
生態系が豊になっていくんだと!
(イノシシがカボチャを中途半端に食べていくのも、その部類かも…?)
その中途半端さが
人と獣の醜い争いを生み出すんだよ!
昨日、
近畿農政局/第2回異業種連携促進セミナー"農業に関するお悩み解決セミナー"に
講師として参加してきました。

演題は
農業技術の伝承・経験と勘の情報化
というタイトルでしたが、
主催者側の要望により
獣害と土壌劣化の地域拡大と、新規就農者にかかる負担の増大
という内容でお話することになりました。
話した内容
・本サイト「農場日記 ~植物のミカタ~」のこと
・獣害による売り上げの損出と、栽培から獣害対策に仕事をシフトする
・獣害による耕作放置と獣の生息領域の拡大
えぇ…、
まったくお悩み解決の要素がありません…
なのに、
なぜか好評でした…
( 写真撮影 : 河津直人 )
本日は
アシスタントで
大学院時代の後輩の河津君を引き連れて
神戸市の市民農園風キャビンさんにて
作物が虫に食われることについて考えてみると
良い土の条件
についてのお話をさせていただきました。
植物科学と昆虫生理学の観点から
虫が寄り付くであろう条件を考え、
その条件にしないためには
どのようにすることが最善であるか?
という内容をお話させていただきました。
評価の方はどうだかわかりませんが、
またお話する機会をいただいたので、
まぁ、
良かったのでしょう!
以上、
報告でした!
要望がありましたら、
お話をさせていただきますので、
よろしくお願いいたします。
追記
当日出た質問は
質問リストに掲載しておきます。
追記2
これから記載する内容は
ボクが京丹後での最後の仕事で発表した内容である。
あくまで仮説なので、
事実ではありません。
そこのところをご了承ください
そして、
このエントリーが質問にある
植物性有機資材は積んでおくべきか、それともすぐに透きこむべきか?
の返答になります
Introduction


昨年、センダンの根がチップ片を貫通して、
そのチップ片の破砕と分解が速かった。
これより、
チップのような難分解性の有機物が素早く土に返るならば、
荒れ地に対して有効な技法を開発できる可能性を見いだせる上、
他の有機物資材のより有効な活用法を開発できると考えられる。
Method

( チップの初期状態 )
チップをより効率的に分解するために
・作物を育てながら、何らかの動作で分解を促す。
・緑肥を利用する。
・米ぬか+何かの資材を組み合わせて、微生物によるチップの分解を早める。
という三つの手法を試すことにした。
まずは
第一項目である作物を育てながら、何らかの手を加えるという話に入るが、
仮説として、
単子葉の植物は根の物理的強さが強く、
難分解性の有機物を物理的な力で破砕し、
有機物の表面積を増やし、
様々な微生物の接着面を増やし、
微生物の個体数によって、
分解速度が上がる
と考えている。
これより、
作物種は単子葉をメインとして考え、
サトイモとトウモロコシをメイン作物とする。
ここで、
サトイモはイモによる栄養繁殖
トウモロコシは種子による繁殖
という違いがあり、
イモならば土地の養分が少なくてもある程度初期生育が出来る点から、
初期生育の違いで比較検討することにした。
次に
単子葉と双子葉の比較をするために
サトイモとジャガイモを植えることにした。
これは同じイモ同士
初期生育から成長の軌道に乗るまでが大体類似している。
続いて、
果菜類のナス科とウリ科を定植した。
果菜類は一株から収穫出来る収量が多く、
一株辺りの周囲面積は葉物や根物よりも広いため、
株周りのスペースに何か施せないか?
という理由で定植を行った。
行ったこととして、
後述するが、
・緑肥との混播
・米ぬか等の資材の試験
緑肥について
緑肥の試験として、
・イネ科緑肥の採用( エンバク )
・マメ科緑肥の採用( クローバ )
イネ科は前述したが、
一本毎の根の物理的強さが高いため、
伸長に勢いがある。
しかし、
エンバクは養分食いのため、
すぐに使える養分が少ないと考えられているチップでは、
生育に支障が出やすい
と思われる。
マメ科はクローバを採用した。
クローバはマメ科であるため、
自身で窒素固定できるため、
養分が少ないと思われるチップの環境では有利に成長すると考えられるが、
根の張り方が弱いということも考えられる。
さらに
ある論文では、
クローバは集菌能力が高いという情報があったため、
その集菌能力がどのようにチップの環境を変えていくのか?
ということにも興味があった。
緑肥について考えてみた ~結局のところ、マメ科植物はどうなの?編~
資材について
難分解性のチップはC/N比の概念では、
限りなく高い数値で、
窒素飢餓を起こす
と考えられている。
よって、
C/N比の低い牛糞などの家畜糞を混ぜて畑に施用する
という話を良く聞く。
しかし、
チップは植物の体を形成していたセルロースやリグニンを主成分としている。
これらの有機物が分解されるために関わる微生物群に
家畜糞に依存する菌はいるのだろうか?
と考えてみると、
植物残渣と家畜糞はまったく異質のもの。
寄ってくる菌は異なる
と考えられる。
これより、
チップを分解する菌が好む成分を含む有機物として
米ぬか( +α )を調べることにする。
行ったこととして、
米ぬか単体( 表面施用 )
米ぬか+上から刈草敷き
米ぬか+上から籾殻敷き
牛糞( 表面施用 )
項目の2と3番目の
上から資材を敷くは

( 左が刈草 右が籾殻 )

( 牛糞 )
米ぬかが常に湿気ているように
上から蒸散を防ぐため。
刈草は菌床の意味も含む物
籾殻は蒸散を防ぐ事のみ
を意味している。
以上の試験区で
チップ分解に関する試験栽培を開始した。
Result
感覚的ではあるが、
土が大幅によくなった条件は
・サトイモを栽培した場所
・クローバを播種した場所( 特にアカクローバ )
・チップの上に米ぬか+刈草を施した場所

土が良くなったという判断は
チップ片がほとんどなくなり、
チップ片と土壌粒子の区別がつかなくなった場所( 相対的 )
サトイモについて


サトイモは単子葉で節根が双子葉での主根ほどではないが、
物理的強さを持ち、
さらに複数根発生する。

チップを貫通している上、
チップ上に多くの菌糸がはびこっていた。
クローバについて

クローバを播種した場所から
大きめのキノコがたくさん生えた。

夏期に
1mを超えるエノコログサがたくさん繁茂した。
( 他の場所はメヒシバ?系のイネ科が優先種 )
米ぬかについて
米ぬか+刈草の試験区のチップ粉砕が良好だった。
これは単純に
米ぬかが起爆剤となり、
刈草が土壌の保水性と菌床になったものだと考えられる。
順はずれるが、
チップを分解する菌として
キノコ菌( 子のう菌と担子菌 )が挙げられるが、
キノコ菌は
チップ( リグニン )を分解するためには
刈草の繊維質から糖質を摂りだしてから、
その糖質を起爆剤としてリグニンを分解し始める。
今回は
米ぬかがリグニン分解の起爆剤になったのだろう
と考えられる。
さらに
米ぬかを施用した場所には


写真にあるような
白い菌糸が植物の根にたくさん寄生していた。
米ぬかの糖質で増えた菌が
植物の根と共生し、
チップを分解し始めたのだろう。
朝倉書店の土壌微生物生態学によると
子のう菌は菌根菌として植物と共生出来る他、
土壌注のセンチュウを捕獲し、
センチュウからアミノ酸を取り出すことが出来る。
サトイモについて
チップの貫通と
周囲の菌糸増加が見れた。
これを踏まえて、
考えられることとして

この節根がチップを貫通し、
表面積を内側から増やしていく。


このように
チップを破砕しながら、
チップ内の養分を吸収し、
成長をしていく。
サトイモが順調に成長したのに対して、
トウモロコシの成長はダメだった。
考えられることとして
子のう菌との共生関係を形成するまでに
ある程度成長していなければならない。
サトイモの場合は
種芋の養分で共生関係まで初期生育を持っていけるからだろう
と考えている。
クローバとキノコについて
キノコが生えるということは
周辺のチップ片に菌糸を広げ、
チップ片の分解を促進している
と考えられる。
ではなぜ、
クローバの周辺にキノコがたくさん生えたのか?
を考えてみると
植物は少なからず、
周辺の環境を自身の有利になるように
根圏に微生物を集めることを行っている。
( これを根圏フロラと呼ぶ )


根圏フロラに関して
クローバは何も生えていないところに比べて24倍の微生物量
イネに比べて4倍の微生物量のフロラを作り出す。
つまり、
クローバの集菌能力は非常に高く、
クローバによって引きつけられた担子菌( または子のう菌 要はキノコ)は
周辺のチップ片に住み着き、
そこで胞子体を形成したのだろう
と考えられる。
エノコロについて
クローバ播種地に
1mを超えるエノコロの集団が繁茂した。
エノコロはC4光合成型の草の上、
単子葉の植物なので、
有機物量が多く、
根の物理的強さも持ち合わせている。
これにより
チップの破砕と排水性の向上を望める。
エノコロは他のイネ科植物に比べ、
光合成の際の孵化が高い。
環境が良くなければ、
他の種を抑えて優先種にはなれないはず…
( 現にクローバを播種していない場所はメヒシバのような植物が優先種になっている )
これより
クローバはエノコロのような負荷の多い植物にとって良い環境を生み出しているのか?
ということが考えられる。
( これが正しければ、負荷が大きい作物に適した環境になっているということをいうことができる。 )
補足

枯死する前に草刈りをすると、
刈草の下からキノコがたくさん生える。
偶然かもしれないが、

このようにして
体内の光合成産物( 糖質 )が流出し、
それが起爆剤となってキノコが生える
ということが考えられる。
話は
サトイモとクローバに戻って、
周囲の菌根菌( 又は共生菌 )の活性化に
自身の光合成産物を菌に与えている
ということも考えられる。
このような
作物と土壌微生物の共生関係を生み出すことにより
難分解性と言われるチップから養分をとりだし
栽培を有利にしていく。
作物か土壌微生物のどちらかの調子が悪くなっても
有機物の有効利用が出来なくなる
と考えられ、
殺菌剤のような農薬を利用することは
有機物をうまく使えなくする要因である
ということも考えられる。
これらの情報を基礎として
さまざまな資材に対して、
自身で向かい合って、
利用法を考えられることを切に願う。
Discussion
チップを栽培に有利な形に持っていく。
つまりは
難分解性のものを栽培に使えるような形にするために
植物の物理的な力と
植物と微生物との共生関係を促す必要がある
と記載した。
どうやら、
栽培を有利な展開に持っていくためには
共生微生物の動きについて注意を払う必要がある
と考えられる。
これを踏まえた上で、
刈草山積みによる栽培環境向上についてを考えてみる。
はじめに
刈草分解に関係する菌の関連性を考えてみると

というように
刈草の繊維質から糖質をいかに取り出し、
発酵熱で
周辺の温度を高めることによって、
糖質と温度を起爆剤として難分解性の繊維やリグニンを分解する
( セルロース分解細菌は60度付近で活性化する )
これを図に表すと



( 病原性の微生物はグラム陰性であることが多いため、高温で死滅する可能性大 )

刈草を土壌に山積みすることによって、
有機酸による保肥力の増加とミネラル成分の吸着
刈草分解に関わった菌( 腐朽菌 )が土壌中に流れ込み、
その菌らと作物の共生関係により
土壌中にある養分の有効利用と
耐病性の増加が見込める。
最後にこの山ごと透き込めば
繊維質による保水性を獲得することができる
昨日は
丹後の知り合いの農家さんにお話の機会をセッティングしていただき、
誠武農園さん、吉田農園さんと森農園さんの農家さんにお話をしてきました。
( このブログの雰囲気ならば、様よりさんでしょ! )
機会を作っていただいた森農園の森和哉さんに感謝です。
ありがとうございました。
さて、本題
栽培で使える生化学!
お話をした内容は
NPKのNに重点をおいて、
N要素と栽培環境のお話
作物の根における
N要素の吸収とそれ以外の要素の吸収
それを踏まえた上での
元肥と追肥の効果的な配置について考えられること
それらの要素を踏まえた上での肥料代の削減に向けて
という内容のお話をさせていただきました。
これから緩衝性、
リン酸の話から、
土壌のアルカリ性化の話に展開していこうと思いましたが、
時間切れ…
今回のエントリーは
レジュメとしてお使いください。
昨日のお話の中でこのようなお話がありました。
慣行( 化学肥料と農薬 )栽培から有機栽培に踏み切るにあたって、
肥料計算ができなくなるから、
計画的な栽培ができにくくなる。と…
ボクの考えとしては
慣行がダメで有機が大丈夫だという考えはないし、
その考えはあまり好きではない。
結局、
今の市場が求めていることが、
店に様々な野菜が常に並んでいるということが要求されている
という現状があるため、
この現状がなくならない限りは、
慣行栽培という手法が重要な位置を占めている。
( 慣行ならば、細かい計画が立てられる )
野菜を購入している人の中で
すべての栽培が無農薬栽培になってほしいと思うならば、
周りの人たちすべてを巻き込んで、
購入する立場の人たちが
市場の現状を変えちまえ!
追記
何度も書きますが、
要望があればお話しに行きます!


