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2008年3月
交配しているときに疑問に思ったことがあるので
この場を借りて、記載したいと思います。
このノラボウっぽいものの花をよく見ると
おしべの長さで
長いものと短いものがある。
( この写真ではわかりにくいと思います )
長いものをよく見ると
割れ目の向きが外側に向かっています。
割れ目からは花粉が放出され、
長い花粉は外側に向かっていることがわかります。
一方、短いものは
内側に向かっています。
ここでこんな仮説を立てた。
長いおしべは
昆虫の足( から腹 )に花粉をつけるもので
短いものは
万が一、受粉できなかった際
おしべの長さが伸びて、自家受粉を行えるようにしているのではないか?と…
( おしべの成長にタイムラグを設定している )
現に
この写真で
アブの足下にピンポイントでおしべがある!
春は黄色
もし、この仮説が正しければ
生態系は自分が思っている以上に複雑系だ!
さぁ、
昨日の交配に関して、
育種学の教科書的な考え方で話を進めていこう!
昨日の内容では
ハクサイの柱頭にノラボウっぽいものの花粉になっていますね!
この場合
ハクサイが♀、ノラボウっぽいものが♂になります。
この交配から生まれてくる子供たちを
白坊と命名するならば

( ♀が左で♂が右 )
P→parental generation→親の世代のこと
F1→first filial generation→子供第一世代のこと
この白坊は
ハクサイの要素が強いやつが生まれたり、ノラボウの要素が強いやつが生まれたりと
特徴がばらばらの可能性が高い
だから、
次に何をするかというと
( あくまで教科書的な話なので、実際にはどうやっているか?はわかりませんよ )
どちらの特徴に近づけるか?を考える。
今回はハクサイの花菜の美味しさを持ったノラボウを作りたいとする。
そうしたら、
ノラボウの特徴の方に戻していかなければならない。
となると
下の図のような交配を行わなければならない。

すべての代で
白坊がハクサイの花菜っぽい味のノラボウであることを確認し
その形質のみを残す。
この交配方法を
戻し交配 back crossという。
( 戻し交配の場合、子供第○世代の表記の仕方はFではなく、Bであるが、
紛らわしくなるので、Fのままで記載します )
戻し交配
皆さんが育てたり、食べたりしている野菜には
こんな地道なドラマがあったのですね!
だから、
育種家はかっこいいし、
人気のある職業( 植物系の職業の中ではかなり人気が高い )なんですね!
補足
F1種子の作り方はこれとは全然違いますから
もっと交配が複雑です。
F1種子を使う訳
近所の農家さんに
ダイコン( アブラナ科 )の交配をしてみたいんだけど、教えてくれるかな?
と言われた。
大学院の時に
ナズナ( アブラナ科 )の交配をしていたので
何度か練習すれば、また出来るようになるだろうと思って
農家さんの頼みを受けることにした。
昨日、
ハクサイとノラボウっぽいもので交配を練習してみた
( ノラボウっぽいものの外観 )
まずはじめに
柱頭( めしべの先端 )に花粉が付いているのはアウトなので
付いていないのを探す。
つまりは
花の咲いていなくて、柱頭の受粉準備が完了しているものを判断しなければならない。
花が咲く直前ならば
柱頭が成熟してて、なおかつ花粉が付いていないと考えられる。
目安としては
黄色い花びらが見えている時になるだろう
このつぼみを
柱頭を傷つけないように優しくがく片、花弁とおしべを取り除く
そこに
ハウスからノラボウの花をとってきて
おしべをハクサイの柱頭にこすりつける。


最後にひもで目印を作って終了!
アブラナ科の交配は久しぶりなので
ちゃんと出来ているか心配だなぁ!
-続く-
昨日のお話で農家さんからこんなコメントがきた。
春は黄色
アブラナ科には、黄色系統と白系統の花があるよね。
黄色系統は人間様が、花菜食べて美味しい。
でも、白系統は食べる風習がない!
このチガイは、なぜでしょうねえ?
この質問に対しボクは
白系統のアブラナ科はナズナとタネツケバナで
( 思いつくものですから )
ナズナとタネツケバナはともに自家受粉だったはずです。
種取りじいさん
あれは昆虫の着地ポイントもありませんですし、つぼみから花びらが出る力を使って受粉をするので(?)、
( 花びらが水平ではなく、垂直に展開 )
昆虫を呼ぶための蜜を持ち合わせていないと考えられます。
きっと、
花菜として食べるものは
昆虫を呼ぶための成分が美味しさとして含まれているのではないでしょうか?
という仮説を立てた。
この仮説を立てるに当たっての根拠は
これから載せる2枚の写真です。
これは花菜としてしか収穫しないのらぼうです。
花びらの形がどことなく昆虫の着地に適している気がします…
一方
これはたぶん自家受粉性のタネツケバナです。
こいつからは
昆虫を花びらに着地させようなんて想いはまったく伝わってきませんね。
ここから
黄色い花びらの花は蜜を持ち
白い花びらの花は蜜を持たない
これが
花菜の美味しさの秘密ではないでしょうか?
という考えになった。
もし、これが事実ならば
花菜を食す人は
昆虫のように花粉を媒介しなければなりませんね!
そして、誰か
白くて、昆虫媒介の他家受粉性のアブラナ科の花を持つ作物を知っていたら教えてください
真っ白いキャンパスに己の気持ちをぶちまけろ!

春の風物詩といえば
アブラナ科の黄色い花
( 例 菜の花 今回はチンゲン菜の花 )
なんと、この花の色が春の風物詩になったのには意味がある。
昆虫の中で
冬の寒さから春にかけて一番最初に活動する種がアブだという
ecological chaos
(訂正 : この写真の虫はハチです。)
このアブは
黄色い花には目がない。
黄色い花を転々と渡り飛ぶ
という特徴がある。
しかも、
アブは飛行距離が短く、そして飽き性
だから、
すぐに花を転々とする
ということは
アブの特徴を最大限に生かすためには
黄色い花が群生をなしていたらよい
ということになる。
だから、
アブラナ科の花は近くに密生した形になっているのか…
そして
アブラナ科の咲き乱れが初春の風物詩となった…
これは
アブラナ科の植物がアブにあわせたのか…
それとも
アブがアブラナ科にあわせて進化をしたのか…
共進化は不思議です…
という内容の本を最近読んだ
( 参考 PHP研究所「植物」という不思議な生き方より )
生態系の象徴ともいうべきハクサイが花を咲かそうとしていた。
アンダー雪、ドラマティック話


大切な何か…
花芽形成時に
重大な事実が発覚してしまった!
春はまだだぜ、せっかちさんよ!
それは…
このハクサイはハクサイの集団だった!
ということ
今まで、
やたらとごついやつだなぁ?って思っていたんだけど

ここまで至るところから
花芽が出てくると、1株ではないって痛感するよね!
まぁ、
こいつが1株か集団か?なんて
読者には関係ない話ですけれどもね!
本日はそのコアとなる部分でもしちゃいますかな。

ここに駐車場がある。
同じ土質のはずなのに
①と②の色やさわり心地が違う。
( さわり心地は写真では伝わらないが、察してくれ!)

これは①の土
昨年、キュウリの種採りを行った場所
三つ子の魂、百までも…

これは②の土
ここは、まったく草の生えなかった場所
( 違いが全然わかりませんね )
色に関しては腐植の量によって決まるけど
最後はすべて黒になる
さわり心地は腐植ではあまり変えられない。
( 伝えられないのが残念だ!とりあえず画面をなでて触っている気にでもなってください )
今までの話だと
土壌環境を向上させるために
様々な植物が芽生え、生き、そして朽ち果てていく
ってな感じの話を記載してきた。
( これが事実かどうかはわかりませんが )
ヒヨコの国
今回は土壌中での植物たちの活動を紹介します。
東京農工大土壌学研究室の報告によると
根から放出される酸によって、土壌粒子表面が削られるらしい…
土壌学研究室ポスターより( PDF )
根から放出される酸っていうと
たぶん、CECの話の時に出たやつだよな…
動じない!たとえどんな環境であっても…第一話
大切なものを囲い込め!
この酸ってのが
養分吸収だけでなく、
他の要素にも関わっていたんだな!
土壌粒子が削られてかどうか関係あるかは定かではないが
破壊原子価と同型置換という現象により、CECが高められることがある。
ボクは物理のことはよくわからないので、
現象だけを記載するが
土壌粒子は外損を与えられた時、
削られた部分にマイナスを帯びるらしい。

これを破壊原子価と呼ぶ。
( 土壌粒子模式図だからね )
外損からかはわからないが
何らかの刺激によって、一部の鉱物は構造を変える。
どのように変わるかは下の絵の通り


( これも土壌粒子模式図だから )
これを同型置換と呼ぶ。
まぁ、これから何が言いたいかと申しますと
植物らは自らの力を使って土壌の保肥力を高め
自らで住み良い環境を作るってことですね。
作物以外の草に土壌養分を盗られることを避けるか
草に養分を盗られることを見逃し、保肥力を高め、次の作付時に少量の肥料を施用するか?
どちらが賢い選択?
俗にいう良い土とは?




